
今回は昭和ギャグマンガの王道、吉沢やすみ先生原作の「ど根性ガエル」を取り上げます。
この作品、近年、ドラマ化されたりコマーシャルにも登場しているので、若い世代の方でも結構ご存知の方が多いのではないかと思います。
そもそもタイトルの「ど根性ガエル」、なぜ、ど根性なのかというと、主人公のひろし(中学生)がカエル(ピョン吉)の上に転倒し、つぶれてしまったにもかかわらず、シャツに張り付いたまま生きているというところに由来しております。街角で可愛いカエルの絵柄がついたTシャツを着ている人を見かけたことがある人も結構いるんじゃないでしょうか。それがピョン吉なんですね。
ど根性ガエルことピョン吉は性格的にもまっすぐで根性があり、ちょっと利己的なひろしを時には戒めちゃったりすることもあります。そんなことから、二人? はちょっとしたことでよくケンカをし、ひろしはピョン吉に「平面ガエル!!」とかひどい言葉を浴びせたりするのですが、実はひろし、ピョン吉のことをものすごい思っているんですね。愛してるんですね。時々、そういう描写があるのですが、結構、泣けます。
このように、この「ど根性ガエル」、ギャグ漫画なのだけれど、人情ものというのか、登場人物たちの人間関係や感情が非常にうまく描かれていて、登場人物が全員、魅力的なんです。今まで色々な漫画を読みましたが、この「ど根性ガエル」ほど登場人物全員に魅力がある作品に出逢ったことがありません。ひろし、ピョン吉、京子ちゃん、ゴリライモ、梅さん、町田先生・・・。あげていったら切がない感じです。全員、魅力的ですから。
個人的にはひろしの担任の教師、南先生が好きですね。当初、かこいいキャラとして登場した南先生なのですが、徐々にずっこけキャラに変わっていき、この人、一番面白いんじゃないのかなと思うほどになってしまいました。
あとは、この南先生に恋心を抱く初ちゃん、彼女もいいキャラですね。実際に身近にいそうな感じがするんですね。アニメ版には登場しないため、知名度は今一かもしれませんが、この作品には絶対欠かせない人物です。
それと、ひろしの学校の音楽の先生、田代先生。オールドミスのキャラなんですが、あくが強いというか、最高です。
もし、「ど根性ガエル」を読む機会があったら、この辺りをチェックしてほしいです。
この「ど根性ガエル」、ジャンプコミックスで全27巻出ているのですが、絶版になってしまっているため、数十年前まで読むことが非常に難しかったんです。二度、文庫版にもなったり、他社から新書版も出ているのですが、いずれも前半の作品のみで、全巻発売までには至りませんでした。ぶっちゃけちゃうと、この「ど根性ガエル」、10巻以降がめちゃくちゃ面白いんです。なので、肝心なところが読めない感じだったんですね。元々のジャンプコミックス版は相当なプレミアがついていたので、おいそれと手が出せませんでした。子供の頃ほぼ全巻持っていたのですが、手元にほとんど残っていないため、何とかもう一度見れないものかと、しっくはっくしたものです。
現在は電子版やペーパーバック版もあり、全27巻が手軽に読めるようになりましたし、Kindle Unlimitedの会員になれば、全巻無料で読めます。いい時代になったものです。ほんとによかった。
さあ、いよいよ今回も最後になるのですが、この話で締めたいと思います。
平成13年ごろ、週刊漫画サンデー増刊の「伝説マガジン」というのが、ごく短い間ではあったのですが出ていたんですね。この中に「ど根性ガエル2001」という吉沢先生自身がお描きになられた新作が何話か存在し、「ど根性ガエル単行本未収録作品集(全3巻)」の中に収録されております。「ど根性ガエル」のファンの方、いかがでしょうか? 心の隅にでも置いといていただけたら嬉しいです。それでは今回はこの辺で・・・。








