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信じようと信じまいと

 皆さんこんにちは。今回の怪奇漫画は本サイトのハイライトでございます。

 宮新司先生「怪奇信じようと信じまいと」をご紹介します。

 以前、このサイトで「怪談人間時計」をご紹介させていただきましたが、個人的にはこの「信じようと信じまいと」、「人間時計」以上にカルト色が強い作品だと捉えております。

 おそらくなのですが、この「信じようと信じまいと」を読んだことがある人って、あまりいらっしゃらないんじゃないでしょうか。初めてその名前を聞いたという方がほとんどではないかと思います。

 この作品、東考社という出版社が刊行していたホームランコミックスの一冊として世に出たものなのですが、その作風、タッチがかなり個性的で、こんなの見たことないと思わざるを得ない不思議な魅力を持った作品です。

 超マイナーな作品なのですが、漫画マニアの方にとってはレア度が高く、某オークションで4万円以上の値がついたこともあります。その上、まれにしか市場に出回らないため、読むことが大変、困難な作品です。もちろん、電子版も存在しませんし、ネットで検索しても、ほとんど情報がありません。内容まで解説しているのは本サイトが初ではないでしょうか。ゆえに、ハイライトなんですね。

 では、長くなりましたが、信じようとしても信じられない世界に足を踏み入れていきましょう。

 本作は短編集でして、表題の「信じようと信じまいと」の他、「黒いオーム」「ひとだま」「鬼」と、全四編で構成されております。

 

 黒いオーム

弓雄青年の恋人・冬子が、自らの死を予見し、形見として黒いオウムを託します。冬子は霊界というものを信じていて、自分が亡くなった後でも、弓雄に連絡をすると約束するのでした。死の予見も、霊界の話も弓雄は信じません。しかし、冬子の予見通りに彼女は交通事故で亡くなってしまうのでした。悲しみに暮れる弓雄。そんな彼の前にある日、信じられないことが起こります。冬子の形見のオウムが冬子の霊界からのメッセージを語り始めたのです・・・。

 ひとだま

ぐうたらな甥を持った男が正体不明の男? に相談し、死んだ人間の魂を入れてもらいます。人魂が入った瞬間から、甥の人格は変わります。しかし・・・。

 鬼

真吾少年がかつての親友・一郎君から「僕は今非常に悪い状態にある。会いに来て話を聞いてもらいたい」という手紙をもらいます。5年ぶりに再会した一郎君は本人と見分けがつかないほど、変わり果てていました。その後、一郎邸で過ごすことになった真吾は何度も命を狙われるようになります。やがて真吾は自分を殺そうとする犯人を突き止めるのですが・・・。

 信じようと信じまいと

金田青年が友人の岩下宅を訪ねると、彼は何かにおびえるかのように部屋中に灰をまいていました。「姿が見えない怪物に命を狙われている。こうして灰を巻いておけば、足跡がついて、怪物がいるかどうかがわかる」と言うのでした。

もう一人の友人である秋田と故郷に帰った際、宿泊した無人の山小屋で、恐るべき怪物に遭遇したと告白する岩下。秋田はすでに怪物に殺されています。やがて、金田青年の目の前で事故を装ったように岩下も暗殺されてしまいます。

金田青年は正体不明の怪物と戦うため、岩下の故郷に向かうのでした・・・。

 以上が「信じようと信じまいと」全編のあらすじです。文字にしても、その面白さはあまり伝わらないかもしれませんが、実際に読むと、かなり話が良くできていて、結構、怖いんですね。蛇の呪いなどを扱った古典的な怪奇漫画とも、超常現象等を扱ったものとも違う、独特な世界観で描かれた作品です。

 以上になりますが、今回の記事で、その独特な世界観を少しでもお伝え出来たなら幸いでございます。

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